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自然治癒力発毛理論


第3章 毛髪の生成、成長を阻害する原因、要因


(3)心と脳・神経にかかわる脱毛

 Aストレスが毛髪に与える影響
ストレスとは我々人間を取り巻く、外部からのあらゆる刺激に対して神経が働き、ホルモンの分泌を調節して、これらの刺激に対して調和しようとする生体の反応を言います。

例えば、暑さ、寒さ、風雨等の気象の変化、埃、汚染物質、タバコの煙、異臭、細菌等の感染等々...生活環境から受ける刺激、人間関係のもつれからくる悲しみや苦しみ、怒り、そして毛髪の薄い悩みや脱毛の恐怖等々...精神的に受ける刺激も全て、ストレスとして生体反応を起こす原因になります。

しかし、徐々に適度に受けてゆくストレスは回帰作用、恒常性維持機能の働きで逆に免疫力、抵抗力、気力を生み出す根源となり、生きてゆく上においては必要不可欠なものとなります。
同じストレスを受けても、強く感じる人と感じない人、体内では生体反応が起こっても知らずにいる人がいますが、これは感受性の問題で、ストレスを平穏心で受けとめられるか、否か、ストレスに免疫を持っているか、否か、あるいはその時に自然治癒力が低下しているか、否かで、感受性が異なってきます。

発毛を通じて言える事は、現代の若い人達はストレスに弱く、容易に生体反応を起こし、簡単に毛髪にダメージを与えてしまうというのが特徴ですが、根源には、過保護からくる気力の弱さ、現代社会が作り上げた虚構の情報に振り回されることにあります。

ある日、突然貴方の髪が大量に抜け始まったと仮定します。
日に日に増していく不安、夜も眠れない状態です。
この時、貴方の脳は大変な刺激として受けとめ、既に生体は、強いストレス反応を起こし始めています。
脳からは強い毒性反応を持つノルアドレナリンが分泌され、交感神経に支配された脳は興奮状態になり、何事にも敏感に反応し、神経過敏症の症状が現れ、睡眠も妨げられます。
 
一方ではアドレナリン作用で毛細血管が収縮し、毛乳頭組織への血流が悪化し、益々脱毛が進行してゆきます。
こうなると、精神状態の不安定から不眠症、倦怠感、食欲不振、便秘、ヒステリー、不快感等の不定愁訴を訴えるようになり、病院に行くと「自律神経失調症」という、原因の不明瞭な病名が宣告され、精神安定剤や抗うつ剤の投与を指示されます。

このような状態が続くと、脳が必要以上に活発に働き、大量のエネルギーを消耗することから、この反応に対応しようと恒常性維持機能が他の組織や器官から血液を始めとする体液を脳に供給しようとします。
とりわけ脳に近く、しかも直接生命に関わりのない頭皮や顔面への血流は、総頚動脈で振り分けられ、毛乳頭組織への血量が減少します。

この結果、顔面が蒼白になったり、頭皮温度、内臓の温度、下肢の温度が低下し、体温そのものも低下します。
体温が低下すれば受容体における触媒機能を司る酵素の働きが低下します。
頭皮の温度が下がれば、毛髪の生成が正常に行なわれなくなり、内蔵の温度が低下すれば毛髪の生成が弱まり、下肢の温度が下がれば全身の血流が悪くなるという悪循環が発生し、更に脱毛は進行します。

一方、交感神経は脳下垂体を刺激し、甲状腺ホルモン、消化管ホルモン、性ホルモン、副腎ホルモンなどの内分泌系に異常をきたします。
とりわけ、毛髪の生成に関わりの深い、甲状腺から分泌される成長ホルモン、副腎皮質から分泌されるコルチゾール、卵巣から分泌されるエストロゲンの分泌の減少は、毛母細胞の核分裂を低下させたり、毛周期の短縮をさせたりするばかりでなく、頭皮に弾力を与えている真皮層組織の大部分を占める繊維細胞フィブロブラストの増殖が低下することから、頭皮は薄くなり柔軟性が失われてゆきます。

更にストレスから身を守ろうとするアドレナリン作用の影響を受け、皮脂腺の活動が活発になり、皮脂が必要以上に分泌される為に毛穴から正常に分泌されず、一部毛包に残留した皮脂が固脂を形成し、毛包を詰めるという結果が生じ、毛髪の生成を促そうとする連携プレーも正常に機能しなくなります。

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